信越トレイルも10月は紅葉の見ごろを迎え、トレッキングを楽しまれる方が増えてきます。
その一方で、様々なリスクも想定されますので、この時期の信越トレイルについては、以下の点を十分ご注意の上、当日の計画と準備、心構えをお願いします。

１．転倒・転落について

この時期はブナ等の木々が落葉し、トレイル上には落葉した葉が堆積しています。
トレイル上にある岩石、木の根、折れた木々、凹凸などが葉に覆われて見えなくなっている箇所があります。

これにより足首の捻挫や転倒・転落事故が発生しやすくなりますので、足元には十分注意の上、慎重に歩行してください。

特に信越トレイルセクション4のヤセ尾根では、滑落の恐れもありますので、歩行に十分注意をお願いします。

２．朝露や凍結によるスリップについて

この時期は朝露や、気温の低下による凍結により、路面が滑りやすい状況が発生することがあります。
特に木の根の上は滑りやすく、下り斜面の泥濘箇所においては、スリップをして転倒をする危険性があります。

また、夏場と違い、雨が降った後はすぐに路面が乾燥せず、濡れたままの状態が続くこともあります。

くれぐれも慎重に、足元をしっかりと確認しながら、歩行をお願いします。

３．日照時間について

日照時間が非常に短く、17時には暗闇となってしまう季節です。
日没後は気温が急激に下がり、トレイルを見失う危険性があります。

また、日没が近づくと、焦りが生じ、適切な行動判断ができなくなる恐れがあります。
十分な時間にゆとりを持って計画を立てるようにお願いします。

ヘッドライトは必ず持参し、行動食を多めに携行するようにしてください。

４．急激な天候の変化について

この時期は、寒冷(秋雨)前線が通過する度に寒気が流れ込み、気温が急激に下がります。
また、北西の季節風が強まり、体温が急激に奪われる危険性があります。雨が積雪に変わる恐れもあります。

入山する際は、天気図や天気予報を確認し、急激な天候の変化に十分注意してください。

また、防寒着(防水防風性能の高いアウター、ダウン、手袋、ニット帽等)の備えもしっかりと整え、低体温症にならないように気を付けてください。

５．クマとの遭遇について

今年は里におけるツキノワグマの目撃情報が全国各地で相次いでいます。

信越トレイルにおける被害等の報告は現在のところ入っていませんが、この山域にはクマが生息しています。
クマとの遭遇を避けるため、熊鈴などで自分の存在を伝えるようにしてください。

※ツキノワグマによる人身被害を防ぐために(長野県ホームページ)
https://www.pref.nagano.lg.jp/yasei/sangyo/ringyo/choju/joho/onegai/jinshin.html

自分の身を自分で守るため、余裕を持った計画、最新情報の入手、しっかりとした装備の確認をお願いします。